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金融危機のアイスランド、ネット競売に「出品」<米財務長官>資本注入を示唆 「健全性取り戻す」首相、緊急経済対策を指示 金融不安で自公政調会長に麻生首相は9日、自民党の保利耕輔、公明党の山口那津男両政調会長を官邸に呼び、「米国の経済不安の状況に対応する政策を考えなければいけない」として、世界的な金融不安に対応するため緊急の経済対策を検討するよう指示した。私は、以下の理由でアイスランドの国家破産が気にかかっています。日本がいいところにつけているiPS細胞を利用した再生医学の研究や権利関係にどのような影響が及ぶのか、アイスランドとデコード・ジェネティクス社の成行きを見守りたいと思います。英国では、犯罪捜査で父系の一族すなわち苗字の判定可能性まで、DNA分析の精度が上がってきています。DNAで男性犯罪者の「名字」判定も可能に=英研究アイスランド、破産寸前に 2008年10月08日 12:17更新 IBTimes人口32万人を抱えるアイスランドが世界金融市場の混乱の最中にあって世界初の全国規模の破産寸前状態に追い込まれている。同国通貨クローナは金融危機の影響で半減しており、同国金融機関も不良債権で破産寸前の状態にある。(以下略)アイスランドが国家破産の危機といわれております。人口30万人で実はグリーンランドよりも緯度は低く、火山活動が盛んで氷河に湧いている温泉に入るという強靭な体力の持ち主が住む国です。西洋では嫌われているタコも常食し、怪しげな日本料理店も存在しているようです。人口が少ないので、○○○・○○○ソンという名前の人がほとんどです。エリク・エリクソンとか、ステファン・ステファンソンとか、冗談みたいですが、エリクの息子エリク、ステファンの息子ステファンという聖書の世界のような名前が実際に使われています。アイスランドはヴァイキングの子孫の国で、ほぼすべての国民が家系的に1000年以上さかのぼることができるほど、管理されてきたそうです。人種的にも均一。いわゆる単一民族の国といえます。そこに目をつけたのが、遺伝子解析プロジェクトチームでした。いろいろと物議を醸した末に、研究成果による国民医療費をすべて無料にする代わりに、全国民のゲノムを解析してデータベース化して所有しています。つまり、遺伝子治療を研究する時に人間の極めて正確な情報をストックしている唯一の国がアイスランドだということです。そして、この情報は私企業がすべて押さえています。すなわち、自分の遺伝子の権利が企業のものだという遺伝子管理社会が成立しているのです。この国がデフォルトすると、アイスランド国民の遺伝子データ並びに供給もとであるアイスランド人の身体は、誰が所有することになるのでしょうか。金融危機よりも、この人類初のデータベースをめぐる攻防が気になる私でありました。DNAは誰のものか フランツ・マンニ(Franz Manni)人類博物館(パリ)遺伝学助教授 訳・日本語版編集部以下抜粋バウンティ号の反徒の子孫たち DNAに関心を持つ科学者は、個人だけでなく公共体にも働きかけている。一国を相手に働きかけることすらある。アイスランドには、9世紀以降に植民したヴァイキングが伝統的に行政管理をしっかり行なったため、ほぼ全島にわたる長期的な家系図が残されている。地理的条件により相対的に孤絶していたアイスランド人は、均質な集団を構成している。このためアイスランドは、病気の遺伝的要因の調査を行なうには理想的な場所である。二人の患者の間に血縁関係があるかどうか、簡単に判別できる。大手製薬グループのホフマン・ラ・ロシュはこの好条件を見逃さず、アイスランド政府に対し、デコード・ジェネティクス社を介して次のように提案した。国民の医療データを利用させてください。データのおかげで治療法を開発できた場合には、その治療を国民全員に無料で提供しましょう。 それはプライバシーの侵害、しかも営利企業による侵害を許すことになる。だが1998年にアイスランド議会は、国民の医療データ全件と血縁情報を集中管理し、その使用権をデコード・ジェネティクスに与え、同社の研究員が集めた遺伝データとこれらの情報を照合できるようにすることを決定した。この事業について同社は独占権を得た。ひとつの国家がひとつの私企業に、個人の医療情報と遺伝子情報の保有を許可したことになる。この取引において、アイスランド人のDNAは、国民の法定代理人たる国会議員が、ホフマン・ラ・ロシュの当て込む医学的進歩との物々交換という処分権を有する集合的財産と見なされた。それが間接的に示すのは、DNAに含まれる情報が国有財産となり、国家を介してデコード・ジェネティクス社の財産となったということだ。自発的なDNA提供者たる国民が、同意を取り消そうと決めても取消は認められず、その人のDNA配列がデータベースから削除されることはない。つまり、提供者が行なったのは、一部で考えられていたような「一時的な貸与」ではなく、その後の事態に関知する権利のない最終的な譲渡だったのだ。 ノーフォーク島の住民も、遺伝学者にとってアイスランド人に匹敵する関心対象になりうる。ニュージーランドとオーストラリアの間に位置するこの島は、オーストラリア領土ながら遠隔地にあるため、自治権を持っている。島民の大半は、イギリス軍艦バウンティ号の反徒の子孫である。米国国立癌研究所(NCI)のオンライン誌日本語版以下抜粋前立腺癌リスクの増大および糖尿病リスクの低下にかかわる遺伝子変異前立腺癌に罹患しているアイスランド人男性および複数の健康な男性集団を対象とした遺伝子研究により、前立腺癌リスクを穏やかに増大させる2つの遺伝子変異が発見された。そのうちの1つの変異は、II型糖尿病(T2D)の予防作用を併せもつことがNature Genetics誌オンライン版の7月1日号に発表された。2007年は奇跡の年 ニューズウィークインターナショナル版から 2007年10月15日号以下抜粋この一見平凡ではあるが飛躍的進歩が起きると、奔流のように新発見がぞくぞく出てきた。4月から8月のわずか5ヶ月間に、エリック・ランダーが創設したハーバードMITブロード研究所やアイスランドのカリ・ステファンソンが設立したデコードジェネティックス、その他の研究所が論文を発表した。発表によると、次ぎに挙げる広範な病気と体質がDNA文字列の特有の変異により起こるとしている。糖尿病タイプA、タイプB、統合失調症、躁鬱病、緑内障、炎症性腸炎、リュウマチ、高血圧、むずむず脚症候群、胆石を作りやすい体質、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、心臓冠動脈疾患、結腸直腸癌、前立腺癌、乳癌、エイズ発症進行。過去に報告された沢山の病気遺伝子と違って、今回の報告は他の研究者の実験でも再現されて事実が証明されている。(中略)幸運にもアイスランドの有名な科学者であるカリ・ステファンソンがこの問題の解決に乗り出していた。もしゲノムが考えられていた以上に複雑であるなら、更に多様なDNAを調べる必要があり、沢山のDNA検体を必要とした。ステファンソンの気持ちを駆り立てたものは、フードとベンター同様、研究の遅さであった。アメリカでの病気関連遺伝子の研究では、検査対象グループの規模が小さく、対象者とその数世代前だけであるし、大家族と言っても数百人の現在生きている人達のグループだけであった。この程度の検体数では複雑で変化しやすい一般的病気の遺伝素因を特定することは出来ない。ステファンソンは問題を解決するために、世界で記録された最も大きな家族、即ち自国のアイスランドに着目した。アイスランドの人口は30万人であるが、バイキングが1000年以上前にこの地に移住して以来の家系記録の詳細が政府に残っている。ステファンソンはハーバード大医学部の職を捨ててアイスランドに戻り、1996年にデコードジェネティックスと言う会社を創設した。彼はアイスランド政府に、独占的に市民の健康記録をデコード社に閲覧出来るよう説き伏せた。その代わり、首都レイキャビックに投資マネーとハイテク産業を呼び込む約束をした。アイスランド国民の90%がこの計画に賛成して、10万人以上がボランティア-でDNAサンプルをデコード社に提供した。ステファンソンの計画は世界の遺伝学者や生命倫理に携わる人から厳しい批判を受けたが、それにひるまず大変な努力で全国民の家系と健康状態、DNA分析結果をコンピューターに打ち込んでデータ-ベースを作成した。この画期的集大成の威力は凄かった。例えば、肥満を調べる時に彼の開発したソフトを使ってスニプス(SNPs)を調べると、数時間後にはある特定のDNA文字の変異を発見できる。スニプスが新しい遺伝単位であったのだ。2007年9月の段階で、デコード社は28の一般的病気(糖尿病、統合失調症、緑内障、高血圧、卒中、心臓病、、前立腺癌を含む)を起すスニプスを発見している。緑内障や前立腺癌ではこの発見が診断テストに使われる可能性が出て来た。統合失調症では、発見された特定蛋白質が病理と治療法確立に役立つ可能性もある。ステファンソンの成功に勇気付けられて、他の学者もさらに大きなグループ調査をしようとしているが、アイスランドほど大きな対象は今のところ見つかっていない。しかし思い切って地球人類全体の家系とDNA調査はどうであろうか。ヒューマンゲノム調査のリーダーでもあり、MITの教授であるエリック・ランダーはこの問題を解決するために、2004年、MITとハーバード大学を口説き、膨大な人と資金を集め、ブロード研究所を設立した。ブロード研究所は、富豪で慈善家でもあるエリとエダイズ・ブロードから200億円の資金提供を受け、斬新な遺伝解析技術の開発をした。その1つであるコンピューターチップ制作技法にヒントを得た技術では、4万人のゲノム中の50万個のスニプスDNA塩基を同定できる。アイスランドのデフォルトで、この宝の山はどうなっていくのでしょうか?デコード・ジェネティクス社 検索結果